Firefoxのプライバシー機能は、名前だけで選ぶと役割を取り違えやすい。サイトをまたぐ追跡を減らす仕組みと、その端末に閲覧履歴を残しにくくする仕組みは、目的が違う。設定を強める前に、何を守りたいのかを具体的にしておきたい。
標準設定にも追跡防止がある
Mozillaの公式ヘルプによると、強化型トラッキング防止の「標準」は初期状態で有効になっている。ソーシャルメディアのトラッカーやサイトをまたぐ追跡Cookieなどが対象で、トラッキングコンテンツは標準ではプライベートウィンドウで遮断する。「厳格」では通常のウィンドウでもその遮断対象が広がる。
編集部は、まず標準で普段のサイトを使い、変更の理由がある場合に厳格を試す方法を提案する。設定の強さを競うより、必要な手続きや日常の閲覧を継続できるかを同時に見たい。遮断件数の多さだけを安全性の点数に置き換えることも避けよう。
プライベートウィンドウは匿名化ではない
公式説明では、プライベートブラウジングはセッション終了後に履歴やCookieなどを保持しないための機能だ。ただし、インターネット上で匿名になるわけではなく、通信事業者、勤務先、訪問先のサイトが情報を得る可能性は残る。端末内のスパイウェアから保護する機能でもない。
| 気になること | 見るべき機能・説明 |
|---|---|
| サイトをまたぐ追跡 | 強化型トラッキング防止 |
| 共有端末の閲覧履歴 | プライベートブラウジング |
| Mozillaへの情報提供 | プライバシー通知と設定 |
この表は機能の役割を整理したもので、完全な秘匿性を示すものではない。共有端末を使う場合は、操作後のファイルやログイン状態も含めて自分の作業を確認したい。
表示が崩れたら変更範囲を絞る
Mozillaは、サイトが正常に動かない場合にアドレスバーの盾アイコンからそのサイトの追跡防止を切り替える手順を案内している。編集部としては、症状が出たページと変更内容を記録し、サイト単位で原因を確かめるのが合理的だと考える。全サイトの保護をまとめて弱める前に、同じ操作で再現するかを確かめよう。
データ収集の説明も読む
2026年5月4日発効のFirefoxプライバシー通知には、基本機能の提供に技術情報や設定情報などを扱うことが明記されている。追跡防止を備えることから、送信データが一切ないと推測してはいけない。ブラウザー自身の通知、サイトへの権限、利用する追加機能をそれぞれ確認する必要がある。
当編集部の評価では、保護内容を確認しながら調整したい人に検討価値がある。業務で特定サイトを使う人は、支払いや申請などの重要な操作が完了するかを、設定変更のたびに確認するとよい。
設定の比較は、一度に一項目ずつ行うと判断しやすい。普段使うページで、ログイン、フォーム送信、埋め込み動画など必要な操作を確認し、問題が出たときは変更前の設定へ戻して症状を比べる。自分に必要な機能を一覧にしておけば、保護を調整する理由も説明できる。
出典・確認範囲
資料確認日:2026年10月28日。資料レビュー/操作・実測は未実施。機能の記述は公開資料に基づき、適性や導入手順の提案は編集部の評価です。
